疲れが取れない人のコンディションは「回復」ではなく「体の流れ」が滞っている
- 大橋しん

- 1月21日
- 読了時間: 4分
更新日:2 日前

※この記事は「体の使い方シリーズ」の一部です。
しっかり寝ているはずなのに疲れが抜けない。休んでも体が重い。特別に無理をしているわけではないのに、いつも調子が上がらない。
このような相談はとても多く聞かれます。
一般的には、睡眠・運動・栄養・ストレスといった「回復」の視点で体調が語られることが多いですが、それだけでは説明がつかないケースも少なくありません。
実際の現場では、疲れが抜けにくい方ほど、体の中の「流れ」がどこかで滞っていることがよくあります。
ここでいう流れとは、血液やリンパだけではなく、重さの伝わり方、力の受け渡し、バランスの切り替わりといった、体の中で起きているさまざまなやり取りのことです。
コンディションとは、単に疲れを取ることではなく、こうした体の流れが、動きの中でなめらかにつながっているかどうかだと考えています。
流れが滞ると、体は小さな緊張を作り続ける
体の中で力や重さの受け渡しがうまくいかなくなると、動作のたびにどこかで無理なブレーキがかかります。
その結果、本来は必要のない場所に力が入り続け、知らないうちに疲労が蓄積していきます。
たとえば、立つ・座る・歩くといった何気ない動作でも、重さの受け止め方が偏っていると、体はバランスを保つために常に微調整を行います。
一つひとつは小さな負担でも、毎日の積み重ねによって「何もしていないのに疲れる」という感覚につながっていきます。
休んでも疲れが戻るのは、流れが変わっていないから
疲れを感じると、「休めば回復するはずだ」と考えるのは自然なことです。
もちろん休養は大切ですが、体の使われ方が変わらなければ、休んだ後も同じ流れの滞りが繰り返されます。
例えるなら、水の流れが詰まったままの川を、一時的に掃除しても、根本の構造が変わらなければ、またすぐに流れが悪くなってしまうようなものです。
コンディションを整えるとは、疲れを取り除くことだけではなく、体の中の流れそのものを、無理の少ない形に組み替えていくことだと考えています。
止まった姿勢よりも、動きの中の「つながり」を見る
体の流れを整えるうえで大切なのは、止まった姿勢をきれいに作ることではありません。
立ち方・座り方・歩き方・物を持つときの体のつながり方など、動きの中で力や重さがどう伝わっているかに目を向けることが重要です。
足で受けた重さがどのように体幹へ伝わっているか。腕を動かしたときに、肩や首だけに負担が集中していないか。呼吸と動作が分断されていないか。
こうした「つながり」が整ってくると、特別に力を抜こうとしなくても、体は自然と無理の少ない使われ方に近づいていきます。
体の流れが整うと、日常の感覚が変わる
体の中の流れがなめらかになると、疲れにくさだけでなく、日常のさまざまな感覚が変わってきます。
動いても余裕が残りやすい
長時間の作業でも集中が続きやすい
体の違和感が強くなりにくい
気持ちの切り替えがしやすい
これらは特別なトレーニングの結果ではなく、体の使われ方が整理された結果として自然に現れてくるものです。
まとめ
疲れが取れない状態が続いているとき、問題は「回復が足りないこと」ではなく、「体の流れが滞っていること」にある場合があります。
コンディションを整えるとは、体を止めて整えることではありません。日常の動きの中で、力や重さ、バランスのやり取りが無理なくつながり、流れ続けている状態を育てていくことです。
体の使い方や動きのつながりを少しずつ見直すことで、疲れ方や体の感じ方は変わっていきます。
体の流れや使い方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
また、「自分の体の流れがどこで滞っているのか」「どのように整えていけばよいのか」を具体的に知りたい方は、個別相談も受け付けています。
体を「整える」よりも大切な視点があります
痛みや不調、疲れやすさの背景には、単なる筋力や姿勢の問題ではなく、体の使われ方そのもののクセが関係している場合があります。
私は、体を無理にコントロールするのではなく、動きの中で体の流れを取り戻していくことを大切にしています。
このブログでは、痛みや疲れを「体の使い方」という視点から解説しています。
体の使い方シリーズはこちら
▶ 第2回:腰痛がなかなか変わらない人に共通する体の使われ方
▶ 第3回:姿勢を意識しているのに楽にならないのはなぜか
▶ 第4回:この記事
▶ 第5回:整えようとするほど、体は不自由になっていく
▶ 第6回:肩の痛みは「肩」だけの問題ではありません
▶ 第7回:都市部で増える「慢性的な疲労」の正体


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